カフェ番長

カフェ番長「カオポン」の、珈琲と喫茶店日記。 時には鞄を作ったり、ジャズを歌ったり。 手作りの暮らしを楽しんでます。

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東京タワー

巷ではリリー・フランキーの東京タワーが売れている。
私の中のリリーさんはメンズ・ビギのスーツが似合うモデルさん。
しかし家人に言わせてみれば、ただのエロオヤジでしがない絵描きだと。
そんないろんな顔を持っているリリーさんの「東京タワー」は以外な事に思いっきり泣けるらしい。
私の周りでは既に3人もリリーさんの話に泣かされていて、会うたびに「この本読むと良いわよぉ」と熱烈に薦めるのだ。
しかし私は、きっとこの話を読むことは無いだろう。
リリーさん自体は好きだが、泣ける話には興味が無いからだ。
現実の世界で、私はしょっちゅう泣いているし、しょっちゅう怒っているし、笑ってもいる。
感情が動きっぱなしで、これ以上の刺激は受けたくないのだ。




さて今日はクリスマスイブ。
世間はクリスマスの雰囲気に包まれていて、私も少しだけその気持ちに浸ろうと電車に乗って街へ出た。
冬の街の表情を撮ろうとデジカメも持っていき、名古屋駅すぐそばのホテルのエレベータに乗った。
エレベーターで向った先は15階。
解放されたガラス張りの窓からは名古屋の街が広がっていた。
二日前に積もった雪はまばらで、鼠色の塊があちこちに道の隅に寄っている。
目線を上げると、真向かいに大きなビルが見えた。
「大名古屋ビルジング」
なんでビルジングなんか分からないけれど、ここは子供の頃から存在していた。
名古屋と言えば金のしゃちほこと思われがちだが、それは違う。「大名古屋ビルジング」なのだ。

本のタイトルが「東京タワー」だと、ちょっとかっこいいのだなと、真向かいのビルを眺めながら私はそう思った。
もしも「大名古屋ビルジング」なんてタイトルだったら、あの作品は売れたのだろうか。
まあ、そんな事はどうでもいいとして、暫くぶりに見たその建物をカメラにおさめようとシャッターに触れたら、カメラはこう伝えてきた。
「SDカードが入っておりません」
デジタルカメラはフィルムの変わりにこういうものが必要となる。
家に置いてきてしまったのだと分かった私はカメラを閉まった。
たぶん、苦笑いを浮かべていたはず。

すぐそばのクリスマスツリーでシャッターを切る恋人たちの隣で、
私はずっと、その変てこな名前のビルを見つめていた。


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| 平凡だけど幸せな日 | 23:03 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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