カフェ番長

カフェ番長「カオポン」の、珈琲と喫茶店日記。 時には鞄を作ったり、ジャズを歌ったり。 手作りの暮らしを楽しんでます。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

ひとりで町遊び 2

kittsa14.jpg







「ええー、ではまずはじめに。
美味しいコーヒーを飲みたい、美味しいコーヒーを淹れたい。そう思う気持がとても大切です。どんなに忙しい時でも、この気持ちを忘れない。この部分は茶道に通じるものがありますな」

「茶道!」

「そう。しいていえば、珈琲道と」

「珈琲道!」

「はい、珈琲道。ちなみに貴女は、一杯の珈琲を淹れるのにどれぐらいの時間を費やしてますかね」

「えっと…カリタ式のペーパーに粉を入れて、そこに湯を注いで…時間は計ったことないのでわかんないですけど、結構早く淹れちゃいます」

「そうですか、そうですか。いやぁ…それは実に勿体無い。珈琲豆はね、朱色の実、それも非常に堅い実の中に豆が生ります。この豆の中にふくまれている旨みを引き出すには、ぬるめの温度でじっくりとゆったりと淹れてあげないといけないんですな」

「ぬるめの温度?」

「そう。貴女は日本茶を、それも煎茶や玉露を入れるとき、水の温度はどうしてます?ぬるいでしょ?それもゆっくりと」

「ええ」

「そう、珈琲も同じ。高温でいきなりジュジュジューと湯を注いだら、旨みよりも苦味が先に出るんですな」

「へえーーー」


「ささ、湯が少し湧いてきましたね。ここで火をとめて、今から珈琲の粉をペーパーの中にいれてと」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


coffe7.gif




こんなやりとりからはじまった「珈琲講座」。
講師を務められた彼の胸元には「ブレンダー」という肩書きのついたネームプレートがついてました。
店の中には豆を測り売る人、奥の喫茶店で珈琲を淹れる人、ウェイターの人など沢山の人が働いていますが、どうやら彼がこの店一番の重鎮の様です。
たった一人の聴講生を前に、彼はとてもいきいきとした表情で、そして熱い口調で美味しい珈琲の淹れ方を教えてくれました。

実演の様子を何度か写真に納めようとしたのですが、シャッターを切る間もないほど、次から次へと話が進んでいきます。
途中、彼の手ほどきを受けながら、私もコーヒーを淹れてみました。
出来上がったコーヒーを、向かいって一緒に頂いた時の味は格別に美味しかったです。

「また分らないことがあったら、いつでも来なさい」

店を出るときに彼はそう言って見送ってくれました。



coffe02.jpg


お店を出たら、外は日が暮れてました。

のんびり散歩して、美味しいものを食べて、素敵な出会いがあって。
帰りの車の中で、好きなジャズナンバーをずっとずっとスキャットしてました。



家に戻ると、家人に早速今日のできごとを報告。

「あのねー、今日ねー、コーヒー豆屋さんで美味しいコーヒーの淹れ方を教えてもらったの!
その人すっごい素敵な人で、蝶ネクタイがすっごくオシャレに決まっててね、それでね」

こどものようにはしゃぐ私に、家人はくすりと笑って「良かったね」と一言。
ほんと、私にとっては素敵な日だったのだから。



よーし、今度の日曜日にはとびきり美味しいコーヒーを淹れてみようっと!!



スポンサーサイト

| 今日の喫茶店 | 00:22 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

カオポンさーんおひさしぶりです☆
ブログの方にメッセージありがとうございました☆
じつは、私もこの大須の喫茶のお話を読んで
メッセージ書こうかなぁ・・・と思っていたところだったのです^0^

直々にカウンターで淹れ方を教えてくれるお店。なかなかないですよね^0^そういうお店にめぐりあえたのもご縁ですね☆
大須の町の様子も、写真を観ていると、どこか懐かしさがあってほのぼのします。
かおぽんさんとどこかですれ違っているのかもしれませんね^^;
私も、また遊びにきますね☆

| barba | 2006/12/09 21:49 | URL |

barbaさん、こんにちは~。
どうも遊びに来てくださってありがとうございます。折角こちらへ立ち寄っていただいたのにお返事が遅くなってしまい、ごめんなさいね。

松屋コーヒーでの出来事は、とても素敵な想い出になりました。あのあと、お家で教えてもらったのを思い出しなふがらコーヒーを淹れてます。
ブレンダーさんが淹れてくださった味には到底足元にも及ばないけれど、それでも確実にコーヒーの香りや旨みが今までよりもはっきりと味わえるようになってきました。ちょっとしたことですけど、毎日が物凄く忙しく過ぎていく中でささやかな幸せを感じてます。

大須は良いですね。
大須に限らず名古屋は沢山良いところがありますよね。
ひょっとしたら、名古屋のどこかでbarbaさんとすれ違ってるかもしれない、そう思うととてもわくわくしますね~。

| カオポン | 2006/12/15 00:34 | URL |















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://kaoponcafe.blog8.fc2.com/tb.php/208-ac1319a0

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT